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菜っ葉とお揚げのたいたん

朝日新聞情報誌「あいあいAI京都」3月23日掲載分

体の調子を整える何よりの薬がおうちのご飯。
派手なご馳走やのうて、普通のおかずやと思います。
ビタミンやらミネラルやら難しい事いうてるより例えば「菜っ葉のたいたん」

その時期の採りたての菜っ葉と厚みのある京都のお揚げさんが美味しく体にいいお菜になってくれます。
からし菜、シロ菜、畑菜、小松菜、どれでも好みの菜っ葉が手に入ったら作ってください。
お水は使わず、菜っ葉からの水分で炊きます。
光泉洞でお出しするのんは、小松菜と揚げの炒め煮。煮びたしとも呼ぶおばんざいの定番です。

小松菜は三センチぐらいに切る。揚げもふたつにわたして同じくらいにきざんでおきます。
鍋を温めてサラダ油とごま油を少し入れます。
そこへ、まず菜っ葉を入れて炒め、しんなりしたら油揚げを加えて炒めてゆきます。
酒と醤油で味を付け、好みでみりんを少したらします。
しばらく蓋をして仕上がりです。

コツは短時間で仕上げる事。菜っ葉から出る水気で炊き上げるようにして菜っ葉のもっているお味をひきだします。
たんぱく質も脂分も繊維質もなにもかも揃ったおかずの出来上がりです。
ベジタリアン・・と宣言しなくても畑のものばかりで地味ですが美味しい結構な一鉢です。

使う菜っ葉が変わると味も違って、そのお家、お家の好みの菜っ葉を使ってもろたら、
そのお家らしいおかずになってくれます。みりんの使いよう、ごま油とサラダ油のバランス、
そこに作り手のそれこそ塩梅が効く簡単で奥深いお料理やと思います。

できるだけ採りたての菜っ葉をつこうてください。
ひませになったものはさけて、菜っ葉を洗った時の水気もざるに上げて簡単に水切りすること。

材料メモ4人分
小松菜一束(300グラム)
京揚げ大一枚
サラダ油ごま油少々
醤油大匙2杯
酒大匙2杯
みりん少々

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水菜のサラダ

Mizuna
朝日新聞情報誌「あいあいAI京都」3月16日掲載分
京都のお野菜の中でも菜っ葉はことのほか家庭料理では大切な素材やと思います。
豚と畑菜の炊き炊きとか、人参葉のゴマよごしやら菜っ葉のお料理はたくさんあります。

水菜にも二つ種類があって明治生まれの祖母は、「丸いのはおつけもんになるんえ。シャクシャクしたんは炊いたらええのん。」と教えてくれました。シャクシャクの切り水菜は、大阪のはりはり鍋でも有名です。水菜のサラダはこの切り水菜を使います。このごろは大株ではない使いやすい水菜が八百屋さんの店先に並んでます。

水菜を中心に大根、人参、きゅうりと油揚げを使うサラダ。お揚げさんとお野菜は出会いもの。お揚げは色がつく程度にフライパンか網であぶっておく。
焼いたお揚げは長い方にそって3つに切り、端から細かく丁寧にきざみます。マッチ棒より心持細め。水菜の細さに合わせてもろたらええと思います。
水菜は二~三センチに切りそろえます。マッチ棒大に切った他のお野菜も全て冷水につけて、パリッとさせます。水を切ってお野菜を盛り付けその上に油揚げ。白いりゴマを振りかけて香りと味を補います。
そして食べる前にポン酢をかけていただきます。

ほかに、白菜の芯に近い白いとこを細く切ってもサラダに使えます。外はお鍋に、芯はサラダにしてもろたらええのんです。丸水菜(壬生菜)は細かく刻んで切りこぶと唐辛子で即席の塩もみでお漬けもんになります。日持ちはしません。作った日に食べてしもてください。

材料(水菜のサラダ)
二人前
お揚げ(大)二分の一
水菜(小半束)、大根十cm、きゅうり1本、人参十cm。
ポン酢、白ゴマ

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蕗のとうの天麩羅

朝日新聞「あいあいAI京都」3月9日掲載分

京都の家庭料理の美味しさの大きな味方に近郊のお野菜のバラエティと新しさがあるように思います。山科や北白川から今でも運んできやはるお野菜、それに錦小路のお野菜の豊富さは歩くたびに嬉しくなります。春先は蕗のとうや、たらの芽が簡単に手に入るようになりました。

山菜のほろ苦いもんは、天麩羅にするとアクが抜けて食べやすうなります。光泉洞の天麩羅はてんぷら粉で作ります。卵を使わないのがコツといえばコツ。もし、衣を家で小麦粉から作らはる時には卵の黄身だけで卵水を作ってみてください。からっと揚がります。それと小さめの鍋で深めに油を入れるのもポイントかもしれません。

店の鍋は大きいのでたっぷりの油に1種類4人前ずつ揚げてます。それ以上はいれません。さて、この蕗のとう。山野で摘むものは、結構開いていますが、店で手に入るのは蕾のかっこうしてます。それを真ん中から花びらをひらげるように開いて菊の花のような形にします。それに衣を花の表だけにつけて油にいれます。緑がさえてきれいな天麩羅になります。抹茶をお塩に混ぜてそえるとお客さん料理に化けてくれます。


光泉洞の天麩羅も、その時々で揚げる野菜は変わりますけど、五つほど種を作ります。

tenpura
エビは殻をむき背ワタを取り腹側に切り目を入れます。竹輪は一本を二つに斜め切り。茄子はヘタを落とし縦に六つ切。牛蒡と人参の線切りでかき揚げ。最後に彩りに三度豆を二本揚げてのせます。オクラやしし唐も手がかかりません。あとそれに、お漬物とお汁つけてくれはったら晩御飯にええと思います。
メモ
天つゆは「六方だし」
みりんカップ二分の一を煮きる。しょう油カップ二分の一を加え煮あがったらお出汁をカップ二杯足して出来上がり。
冷蔵庫で保存できます。熱くして供します。

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生麩田楽の作り方

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朝日新聞情報誌「あいあいAI京都」 3月2日掲載分

京都の町中でお昼ご飯を商い始めて九年になります。
学校で同級生だった広瀬寿美と諏訪幸子の共同経営ということになってます。
明治の町家でほっこりするご飯を日替わりでご用意しています。

主婦ばかりで切り回しているのでお出しするのは家庭料理。それに一保堂さんの「いり番茶」と麩嘉さんの「生麩」をつこた田楽がうちの店のちょっとした看板です。どちらのお品も自転車で買いに走ったり、お店から配達してくれはったりします。街中ならではの贅沢やと思てます。

さて、ええ材料はあんまり手をかけんでも美味しいもんです。麩嘉さんの蓬麩と粟麩を用意してもらいます。
これは、買うてきた日はお刺身みたいに生のまま山葵醤油で食べてみてください。
手と包丁を水で濡らして上手に一口の幅に切ります。三月のお雛さんの頃には蓬のお料理やらお餅やらが美味しい時で、春らしい食材やと思います。

さて、田楽は1本を10個に切って串をさします。
深めの器に熱いお湯を入れてその田楽を差し入れます。
1回お湯を捨てて熱いお湯を入れ直して仕上がり。
簡単ですやろ?

田楽味噌は、内の店は柚子味噌を八丁味噌という赤いお味噌で作ってます。作り方はお味噌とお砂糖を同じくらい合わせて日本酒で緩めながら煮ます。火が通ったら生の柚子を絞っていれて皮も少しおろしていれて出来上がりです。柚子がなかったらなしでも大丈夫ですし、瓶入りの柚子の果汁を使たり、レモンで代用したりしてみてください。
お味噌も家のお味噌で大丈夫。それぞれ味や香りが違いますけど、それが家のお味になります。このお味噌は作っておかはったら大根やら蒟蒻にも使えます。家にいつでも使える作りおきがあると忙しい時も心強いです。それと、生麩は冷凍してもあまり味が変わりませんさかいに家に置いとかはると助かりますえ。

材料メモ
2人前
蓬麩、粟麩各2切れ
柚子味噌
八丁味噌100グラム
お砂糖大匙山2杯
日本酒大匙2杯
柚子汁小さじ1杯
柚子皮少々

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