鱧皮ときゅうりの酢の物

朝日新聞あいあいI京都2006年5月24日掲載分 写真は麩のおすましです。簡単で美味しい普段のおつゆ。Otuyu


町歩きの面白さに思いもかけへんとこでものすごくええ品もんに会う事があります。光泉洞もそんな時によろこんでもらえる店をめざしてます。

伏見の菜の花で有名な松本酒造さんの「厨酒」という料理酒もそんな京都の町歩きで見つかる珍しいお酒です。純米酒のアミノ酸を極限まで引き出してあるそうで、化学調味料をつかわへんでも酢の物がまろやかになるのんで重宝して宇治の家でつこてます。
普段から私はケミカルなもんが苦手でできるだけ使わへんようにと思うて暮らしてます。初夏のお料理という事でちょっと早いですけど鱧の皮とキュウリの酢の物の作り方を。蛸酢にも応用してもらえる柔らかい合わせ酢のご紹介です。

光泉洞の酢の物はメリハリをつけるのんでちょっときつめのお味ですし、この基本酢は店のんよりやさしめです。日本料理の要になるうまみが調味料としてのお酒でおぎなわれてまあるいお味。基本の合わせ酢は作りおきができます。

米酢120cc厨酒40ccに三温糖小匙1をレンジで1分加熱して作っておく。キュウリは小口に薄切り。塩小匙2分の一をまぶす。10分ほどそのままにして布巾につつみ流水でもみ洗い。鱧皮はアルミホイルに乗せてオーブントースターで1分加熱。きゅうりの水気を切って鱧皮とまぜて基本の酢を大匙3杯加えて合わせて小鉢に盛り供する。鱧皮も町歩きの楽しみでカマボコ屋さんで分けてくれはります。そら贅沢に焼き鱧やら明石のゆで蛸でも美味しい。

材料メモ4人前
鱧皮 50グラム
キュウリ1本半
塩小匙2分の一
米酢120cc
厨酒40cc
三温糖小匙1杯

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鱧のおとし

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7月13日掲載分 写真は祇園祭の町の様子

なんで祇園祭を「鱧祭り」ていうんでしょう?どなたかに聞いてみたいなぁ思いながらそのままになってます。京都では祇園祭の頃になると生の鱧のお値段が高うなります。皆さんが食べはるからなんです。焼き鱧もお魚屋さんに並んでますけど、東京へ嫁いだ友人があっちにはないというてます。鱧を骨きりするのんが関西独特のお魚屋さんの技術なんでしょうね。包丁も特別やそうです。こんなに日本は小さい国で、江戸時代から行ったり来たりしてても、食べ物は違うもんや思います。ハモの落としは夏場はいつもお魚屋さんに落としにして売ってます。
そやけど、生のハモがきれいな透明な身をみせて錦あたりのお魚屋さんには並びます。その大きめなのをふんぱつして買うてみてください。家で作った落としの美味しさは格別です。
氷の上に乗せて食べてもろたら、香りがよくてホロッとしててええもんです。夏場の食欲が落ちる時、新鮮なお刺身が手に入りにくかった京都ではええご馳走ですわね。このへんが鱧まつりの所以かもしれません。

まず、お湯を沸かして塩を小匙1杯いれる。
ハモを一口の幅に切り、煮立ったお湯に一切れづつ入れる。
色がかわったら穴あきお玉で引き上げ、氷みずに落としてしめてすぐザルにあげる。しっかり水気を切って、食べるまで冷蔵庫に冷やしておく。
梅干をひとつ種をとって細かく刻む。
小さなボールにいれて日本酒と醤油で少しとろりとゆるめる。
あしらいにキュウリか大根の千切りをおいて鱧を盛り、上に梅肉をのせて供する。
入れる鉢も冷蔵庫で冷やしておくと一段と美味しい。

材料メモ2~3人分
はも 1匹
梅干大1個
きゅうり、大根など少々
日本酒、醤油

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山葵とおしょうゆ

6月29日掲載
「山葵とお醤油」
京都の夏はお釜の底いいます。焦げ付くみたいに暑いいうようなことです。
蒸し暑い夏をやりすごすため、町家には「虫籠窓」(むしこまど)いう間を抜いて風を通す塗り壁があります。
表から奥の坪庭に面する二階の窓までまっすぐ風を通すしかけが光泉洞にもございます。

祇園祭りが過ぎると梅雨が上がって、本格的な京都の夏。あつうてかなわん時、「山葵とお醤油」で食べるお料理が有難いです。作り手が一休みできる一品やね。
まず、くみ上げ湯葉のワサビ醤油。
本物の山葵はところどころ皮を削って、先をちょっと落として細かめのおろし金で丸く円をかきながら丁寧におろします。市販の生ワサビでも大丈夫。
お湯葉は、ご存知のように伝統の日本食品。乾物になってお汁の身になったり、から揚げにしておつまみになったりします。お麩が、白玉麩になったり焼き麩になったりして、保存できる乾物なんと一緒です。
そやけど、お湯葉も汲みあげいうて、乾かさんと生のとろとろを食べる事ができるようになりました。
生麩が簡単に手に入るようになったんと似てます。時代が便利になったおかげです。

この生湯葉でも柔らかい汲みあげ湯葉、買うてきてもろて、小鉢にちょっと盛ってもろて、ワサビを添えてお醤油をたらします。生麩もおんなじで、1センチに切って、5切れほどを一人前にワサビ醤油で食べます。
コンニャクも切って、茹でて冷やしてワサビ醤油。アボガドも皮を剥いて、切ってワサビ醤油。
いいカマボコがあったらそれでも。
お家に小さい手塩盆があったら、小ぶりな鉢を用意して、2から3品盆にのせます。ワサビ醤油は別に添えてください。お買い物の時、ワサビ醤油に合う食材をさがして一工夫です。冷たいのを供します。

材料メモ(1人前写真)
汲みあげ湯葉小カップ4分の一
おろしワサビ・醤油(付いてるタレでも)

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蕗と竹の子の炊き合わせ

4月27日掲載
「蕗と竹の子の炊き合せ」2

写真は下茹でした竹の子
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今日のんは、先週からのお約束で、お出汁のとり方と春の蕗と竹の子の炊き合せのお話。
家庭料理でも日本のお料理はお出汁をとるとこから始まります。
今度京都風のきざみきつねの作り方もお話しますけど、麺類もお出汁をとるのから始まります。

家では料理屋さんとちごて1回でしっかり出汁をとります。
出し昆布を水から中火で煮始め、アクがぶくっと出てくるまで煮て、アクをとって昆布はすぐ取り出す。
強火にしてカツオをたっぷり入れてアクを取りながらさっと煮て火を止める。カツオが沈んだら出汁だけ別の鍋にこします。この出汁さえあったら、何を炊いても、お汁を作ってもおいしいに出来上がるんです。

竹の子は茹でたもんをこの出汁に甘みの補いにミリンと味付けに醤油をいれてほたほた煮含めます。

蕗は皮つきを鍋の幅に切って、まな板の上で塩で板ずり。
湯をわかして、蕗を茹でる。その時太さで時間に差があるので、箸で持ち上げ、硬さをたしかめる。
茹で上がった順番に水に放す。こんなみえへんとこでお料理の味が一段上にアップするんやそうです。水の中で皮を丁寧にむく。お出汁に味をつけて暖かいうちに5センチほどに切った蕗をつける。
歯ごたえを残します。30分も漬けといてくれはったら味がつきます。

作り方メモ
材料4~5人前
竹の子小さいのを2個
蕗一束
○竹の子のだし汁
お出汁カップ4杯、ミリン大匙2杯、薄口醤油大匙2杯、お酒適当
○蕗のだし汁
お出汁カップ2杯、酒大匙2杯、砂糖大匙1杯、ミリン大匙1杯、薄口醤油大匙2杯を一度煮立ててそこへ蕗を漬け込む。

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菜の花の白和え

2005年4月13日掲載分

宇治川を渡って、御池の店まで出てゆきますんやけど、宇治川の堤防が黄色い菜の花でいっぱいになります。冬の水仙、春の桜もよろしいけど、菜の花の可憐さはよろしおす。野生的で、蝶々がにおうて。宇治川の河原にあふれる菜の花はからし菜の花やそうです。ちょっと小ぶりな花を咲かせてます。
菜の花で、彩りよく白和えの作り方を。
木綿豆腐は重しして水切りをしておく(電子レンジで加熱水切り可、夏場はこちらがおすすめ)干し椎茸はもどしてもどし汁で煮始め、酒、砂糖で味付けをし最後に醤油をいれ含め煮してあらミジン切り。こんにゃく、人参は小さい短冊に切り一度ゆでこぼして、だし、みりん、醤油で軽く煮る。菜の花はさっと塩ゆでし、水にとってザルにあげ水気を切る。
白いりごまはすり鉢でていねいにする(すりゴマ可)練りゴマも少し加え、砂糖、塩、で味付ける。豆腐をふきんにつつんでかたく絞る。味をつけたすりゴマに加えて混ぜる。水分を切った菜の花(3センチに切る)煮含めたこんにゃく、椎茸、人参を加え衣をまぶすようによく混ぜ合わせる。最後に隠し味で醤油を少したらすと味がしまる。煮含めは薄味でしあげとくと和えたら最後にええ味になります。私は家で作るとき、練りゴマの代わりにスキッピーのピーナッツバタークランチをつこてます。好きな衣で、好きなもん和えてくれはったらええんです。ヒジキ、蕗のトウ、そら豆、今は竹の子もよろしおすねぇ。

材料メモ(5人分)
和え衣の材料
豆腐 1丁
白ごま 大匙4杯
練りゴマ(あれば少々)
砂糖大匙3杯
塩小さじ半分
醤油少々

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