野菜のかき揚天麩羅

朝日新聞あいあいI京都 2006年6月7日掲載分

京野菜は近くでとれたもんを洛中で食べるさかい美味しいのんやね。
山にも川にも恵まれていて北山やら白川あたりの東山に野菜を作りる畑が今でもあります。お野菜も採ったらできるだけ早い事煮てしもたり、残らんうちにお漬けもんにしてしもたりして美味しくいただきたいです。

野菜もお魚ほどではあらしませんけど近いとこの新鮮なんが一番ええんです。えんどう豆も買うてきたらさっさと鞘をむいて固ゆでして冷凍しておかはったら美味しいのんが長持ちする思います。えんどう豆やらジャガイモもかき揚げにしやはったら子供にも大人にも評判のええ天麩羅ができます。光泉洞の基本的な野菜のかき揚げの作り方を説明さしてもらいますし、季節の野菜でお家の好みに応用してください。

たまねぎと人参と三つ葉で作ってみます。たまねぎと人参は1センチ角に切っておく。三つ葉も1センチにざくざくと切っておく。大きさは同じくらいにそろえます。市販の天ぷら粉と水だけで衣を。卵は使わしません。切った野菜を全部ボールに入れててんぷら粉を大匙1杯半ふりこんでむらにならないようまぶす。残りの天ぷら粉と水をまぜ、やや固めのコロモを作る。粉をまぶしておいた野菜を全て加えてコロモでからめる。鍋の油を170度に熱して。おおぶりのスプーンで野菜をすくって油にすべりこませる。お箸で形をととのえながらじっくりと揚げる。カリッとなれば仕上がり。油を切って塩か暖かい天つゆを添えて供する。

材料メモ(4人分)
玉ネギ1個
人参半分
三つ葉1束
天ぷら粉約カップ3分1
冷水約カップ2分1
揚げ油

| | TrackBack (3)

和風とんかつ

朝日掲載5月31日分
このごろデパートの地下へゆくと珍しい揚げものをいっぱい売ってはります。
まるで花畑みたいで、コーンフレークスをパン粉の代わりにしてあったり料理のヒントにあふれてます。見て歩くだけでも楽しい事です。

揚げ物の代表はなんていうても豚カツ。
わたしとこで作る和風豚カツは揚げ物と煮物の間で二つの料理の美味しさも楽しんでもらえる不思議な豚カツです。キャベツを煮るひと手間でやさしいお味にしあがります。

豚をカツ用に準備をしておく。塩コショウを軽くして小麦粉をまぶして卵の溶いたものを通してパン粉をしっかりとつける。ここまでは料理の最初にしておきます。キャベツを千切りにして下ゆでする。さっと茹でてざるに上げて水気をきる。大き目の鍋に、だし、みりん、醤油をとり煮たててそこへ茹でたキャベツをいれ少し煮る。煮キャベツが用意できたら、鍋に多目の油を200度に熱して、カツを作る。

揚げるときには最後にこころもち火を強めてカリっと仕上げるが、揚げすぎないように。
余分な油をきり、食べやすい大きさに切って一人前ずつ皿にのせ、煮たキャベツをこんもりと上に盛る。
薄めのかつを小さく切れば、介護中の方にも食べやすい。あたたかい出汁もはって、練りカラシを皿のふちに添える。揚げたての豚カツの香ばしさに煮キャベツの優しい味を加えあつあつを供する。

<材料2人分
豚カツ用豚肉2枚
小麦粉、パン粉適宜
卵1個
揚げ油
キャベツ4分1個
和風だし2カップ
ミリン大匙3杯
醤油大匙3杯
洋からし少々

| | TrackBack (0)

鶏の唐揚げ南蛮ソース

2006年3月掲載分

南蛮というのは古中国の人にとってはインドシナ南海。
室町、江戸の日本では南洋諸島経由の西欧人や異風なものやそうです。そこから南蛮煮というネギや唐辛子を加えた料理を呼びます。
父が昔、「南蛮そば」いうのんを注文したらネギしか入ってへんかったと言うて残念がってたのを思い出します。「すそば」とどうちごたんかわからんと言うてなげいてました。
光泉洞の鶏の唐揚げ南蛮ソースはお客さんの期待を裏切らないボリュームのある熱々美味しい一皿です。ネギはできれば、ソース用の白ねぎと飾り用の青ねぎと両方用意します。九条ねぎの根元と葉先で使いわけてくれはってもよろしおす。

とりのモモ肉はお二人前でちいさめ(200g~230g)。10個位に切る。酒大匙2、醤油大匙1でもんでおく。南蛮ソース(ネギソース)は白ねぎ半本を荒ミジン。しょうが一かけはミジン切り。飾り用の青ネギ10センチは小口切り。だし汁半カップに酢4分の一カップ、砂糖と薄口醤油を同量大匙1.5ずつ加えて火にかけ白ねぎと生姜を加えてさっと煮る。味のついた鶏肉にカタクリ粉をまぶして油でカリッと揚げる。あたたかいソースを上からかけ、青ネギを散らして出来上がり。ソースなしの唐揚げもそのままでシンプルな唐揚げとして楽しめる。そういえば、唐揚げも異国風という意味やとしたら唐の都を模した平安京(京都)も唐風やのかしら。

材料(2人前)
鶏モモ肉1枚
白ねぎ半本
生姜1片
青ネギ半本
だし半カップ、
酢4分の一カップ
砂糖、醤油、酒、揚げ油適宜

| | TrackBack (0)

レンコンの挟み揚げ

「レンコンのはさみ揚げ」  2005年8月24日掲載分ohana1hasu

光泉洞は、毎日メニューが替わりますさかい、常連さんは好きなメニューの日を結構楽しみにしてくれはります。
このお品はファンが何人かいてはります。手のかかるお品で、揚げるのも早くあがって気がぬけへんのであんまり混まへん日にむいてます。そやけどお店では、そうとばっかしも言うてられへんのでお客さんが多いとキッチンがてんてこ舞いの大騒ぎになったりするメニューです。

海老をつぶしてあんを作りレンコンに挟んで片栗をつけて揚げる。それだけのことなんやけど、家で作った海老のあんは、そら美味しいですえ。餃子でも冷凍したあんは香りがあらしません。いつも来てくれてはるお客さんはそのあたりをよう知ってはって町なかのお昼にこのお品をあてにして、暑い時も雨の時も歩いてきてくれはるんやと思てます。

海老は皮をむき、尻尾も背わたもできるだけ取る。まな板の上で1センチくらいに切ってから次に細かくたたくように切る。ボールに入れ塩ひとつまみと酒を加え手で練る。白ねぎ、青ジソを加えてよく混ぜる。粘りがでればよいが、ねばりが足りない時は片栗粉でおぎなう。
レンコンは皮をむき水につける。5ミリくらいに輪切りしてキッチンペーパーにのせる。小匙2杯ぐらいの海老のあんをレンコン2枚ではさむ。片栗粉を薄くつけて180度の油でカリッと揚げる。

からし醤油か、それに酢を足したものを添えて供する。珍しく時不問(ときしらず)、季節問わずのお品やないやろか。
材料メモ(2人前)
レンコン一ふし
海老むいて100グラム位
青ジソ5枚
白ねぎ5センチ
片栗粉、日本酒、油

| | TrackBack (0)

寿美ふうポテトコロッケ

Dsc00644
「寿み風ポテトコロッケ」 <7月20日掲載>
店名は(光泉洞寿み)と書いてコウセンドウスミと読むんです。築100年の町家の屋号が光泉洞で、キッチンで料理を作ってはる寿美さんの名前と合わせて名づけました。

私(諏訪)が建物を残したくて、学生時代からの同級生の広瀬寿美さんと組んで始めた店やからです。お料理のレシピーはいろいろですけど、ポテトコロッケだけは、寿美さんのお母様の作ってはった作り方ですので、寿美さんの名前で呼んでます。
人参やら、ミリン、醤油が入るとこが、いかにもオリジナルやないでしょうか。寿美さんのお母様は昭和30年代にレタスを家庭菜園で作ってられたそうで、いわゆるモダンなお料理をつくらはったんやろうと思います。

よく洗った皮付きのジャガイモと皮をむいた人参を一緒に茹でる。竹串をさして、柔らかくなった人参から先に取り出しておく。玉ネギはみじん切り。フライパンを火にかけ、油を流れるほどとり、ミンチを炒める。色が変わったら玉ネギを加え塩コショウ。炒め上がりにミリン、醤油をくわえ、少し煮るようにして火を止める。茹でた人参はみじん切り。ジャガイモは熱いうちに布巾で皮をむき、すりこ木などでつぶす。ジャガイモに、人参、ミンチと玉ネギを汁ごと加えて混ぜ合す。冷めたら、好きな形に丸めて、小麦粉、溶き卵、パン粉をつけてコロッケの形に仕上げる。

たっぷりの油を180度に熱して揚げる。種に火が通っているのでパン粉にからっと色がついてくれたら大丈夫です。
お昼ごはんの後始末の時、種まで作っておかはったら夕方丸めて揚げたら簡単です。ソースはウスターにケチャップを好みで混ぜて供する。

材料メモ(4人前)
ジャガイモ(男爵)4~5個
人参小1本
玉ネギ中1個
合びきミンチ200グラム
塩コショウ少々
ミリン少々
醤油少々
卵、パン粉、油

| | TrackBack (0)

青ジソチーズ入りロールとんかつ

6月15日掲載teisyokurollton

夏には「とんかつ」が体にええていいます。
知り合いのお医者さんにその訳を聞いてみました。
夏は体力が消耗するのんで、それを補うビタミンB1が豊富な豚肉のお料理がええやろうとのお答えでした。

店の人気メニューのロールとんかつのお話をさしてもらいます。
小さな棒の形に仕上げるんです。しんに青じその大葉とチーズを使います。
チーズを真ん中にすると油で揚げた時に火が通りやすく早く揚がってくれます。
店でお客様にお出しする時、お待たせせずに仕上がってくれるんです。

お家でつくらはる時でも、早くしあがるお料理はええと思います。
前日に巻き上げるとこまでしとかはったら、ご飯のスイッチをいれて、お汁を作りながらコロモをつけて油を熱して揚げます。
20分で作り上げる事ができるんと違いますやろか。

しゃぶしゃぶ用の豚の薄切りを3枚広げて軽く塩コショウする。
ひとさし指くらいのプロセスチーズを青じその上にのせて、それを手前からクルリと巻き、上下に握ってのばす。
小麦粉を薄くつけ、溶き卵をくぐらせパン粉をつけ形をととのえる。たっぷりの油で狐色に揚げる。

油は一度高い温度にしてから中火に落として安定させます。
170度で2~3分。
キャベツが今柔らかくて美味しい時やし、四角に切ってそえてください。もちろん定番の細切りにトマトの一切れをそえてもろても、付け合せのお野菜はお好みで。上にかけるソースはウスターソースにトマトケチャップを加えて少しレモン汁をたします。市販のとんかつソースもよろしいけど、濃いめ、薄いめ好きなお味が作れます。野菜を盛り、揚げたてのロールかつを2個から3個のせ、上から手作りソースを好みでかけて、熱々を供する。

材料メモ(4人前12本))
豚薄切り500グラム
プロセスチーズ160グラム
青じそ12枚
小麦粉・卵・パン粉
揚げ油など

| | TrackBack (0)

鯵の唐揚げ竹の子あん

5月18日掲載
「鯵の唐揚げ竹の子あん」
光泉洞では、「野菜あん」いうてお出ししてますけど、竹の子の千切りの歯ごたえが美味しい春らしいアンです。甘酢あんで仕上げてます。
お好みで、お酢はいれはらへんでもそこのとこはお家のお味ということできめてください。
家のご飯の強みは食べる人の好みを知りぬいた方がつくらはるとこと違いますやろか。
どんな一流のシェフにもできひんことです。鯵が苦手やったら白身の魚でしやはったらええし、強い味のお魚がよかったらサバを選ばはってもおいしいに仕上がります。

とりあえず、鯵と野菜の甘酢あんで説明さしてもらいます。
鯵は3枚におろして酒と醤油に30分ほど漬けます。漬けてる間にかけるあんを作ります。
ゆで竹の子、椎茸、人参、たまねぎは千切り。
和風だし(または酒と水半々)に酢、砂糖、醤油で味をつけて千切りの野菜を全部いれてあくをとりながらちょっと煮る。野菜に火が通ったら水どき片栗粉でとろみをつける。
魚の切り身に粉をまぶして、思いっきり熱い油でカリッと揚げる。
皿に揚げた鯵をのせ、上に野菜あんをかけて熱々を供する。
子供さんには野菜もお魚も食べやすい一皿。
魚にこだわらはらんでも、豚の角切りやらトリのぶつ切りやらにも使える野菜あんですし、その日の冷蔵庫と相談して作ってくれはるのがカシコイ思えます。

材料メモ2人前
鯵20センチくらいのを三枚に魚屋さんでおろしてもらい片身を二つに切る。各自1匹
竹の子小1個
生椎茸小5個
人参半本
たまねぎ半個
出し汁カップ4分の3
砂糖大匙5
酢大匙3
醤油大匙4
片栗粉小匙2

| | TrackBack (0)

玉露葉のかき揚

5月25日掲載

106-0682_IMG

玉露と煎茶の違いをお知りですか?
お値段・・だけやあらしません。茶樹の育て方がちがうんです。
春の日差しが強くなると寒冷紗(かんれいしゃ)という覆いをかけて日光をさえぎって茶葉を育てるのが玉露です。さえぎられたお日さんを求めて葉っぱが薄く大きく広がって柔らかくて甘いお茶葉になるんやそうです。宇治玉露の新茶は遅く5月の終わりです。

その茶葉を使うて「鯵とジャガイモと玉露葉のかき揚げ」を作ってみます。
生の若葉が手に入らへんかったら、一度飲んだ玉露の茶葉でも、水気を絞って使こてもろたらええんです。
三つ葉でも作れますけど、そらお茶葉がよろしい。
日本茶は臭みをとったり、殺菌したりする効果があって植物繊維そのものです。薄い玉露の若葉はそのまま食べられます。鯵と合すとお魚の臭みがとれておいしなります。
茶葉は熱湯で湯通しします。ジャガイモは細め千切り、鯵は三枚におろして薄く塩を振り、これも薄切り。
ふつうの天麩羅よりコロモはちょっと濃いめ。うちの店では天麩羅粉を水だけでといてます。
タネを3種ともいれてよく混ぜ、まとまりにくかったら、粉を足します。そやけど、粉の量は気をつけんと仕上がりが重となったら美味しくあらしません。スプーンでタネをとって平らに箸でゆっくり油にいれます。
からりと揚げて熱々を供します。前にお話した天つゆでもええんですけど、お魚がはいってるので、大根おろしとお醤油でもさっぱりと食べられます。
またはお塩にお抹茶を混ぜて抹茶塩でお茶葉の緑を楽しんでください。お茶畑からの贈り物です。

材料メモ(2人前)
玉露の茶葉 20枚
(または三つ葉 一握り)
ジャガイモ 1個
鯵 1尾(3枚におろして)

106-0674_IMG

| | TrackBack (2)